今日もカメラと。

好きなカメラの事を、好きに書いています。

Rolleiflex 4x4 で127の日を。

12月7日は127フィルムの日。

ということで、昨日はお気に入りのRolleiflex4x4を持ち出してみた。

 

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Roleiflex 4x4 Black

この日は写真展を見に行くことにしていたので、小型なこのカメラはピッタリ。

 1か所のみだったため、のんびりフィルム1本を撮り切った。

早速現像に出しているが、仕上がりは当分先。

 撮影メモを振り返ると、なんてことないものをばかり撮っているので、お見せできるレベルかは分からないけど・・・。

このカメラは今でこそ、なんとか安定して撮影できるようになったが、そうなるまでに結構てこずった。

このブログを始めるにあたって、その経緯を書いてみようと思っていて、ちょこちょこ書いてみてはいた。

が、どうもうまく書けないので公開を躊躇していた。

127の日は過ぎてしまったが、これを機会に投稿してみようと思う。

なお、以下の内容はあまり厳密に検証した内容ではない為、的外れなことも多いと思う。

何卒ご容赦を・・・。

 

 

 

 

Rolleiflex 4x4

まずは、このカメラについて。

 

通称ベビーローライ。

少し特殊な127フィルム(ベスト判)を使用する2眼レフ。

私の所有するモデルは1957年発売に発売された、戦後の物である。

一般的な120フィルムを使用する2眼レフよりも小さく、非常にかわいらしい。

 戦前の物はもう一回り小さくて、これまた可愛らしいのでいつかは欲しいなと思ってる。

 

戦後型のRolleiflex4x4はグレーモデルとブラックモデルが存在する。

私が好きなのはブラックモデルである。

実はこのカメラも一度グレーモデルを買ってからのブラック。

2色存在しているカメラのブラックモデルは高かったり、珍しかったりで、その他の色も嫌いではなかったらそちらで妥協することが有る。

が、結局黒が気になる。私はそのパターンが多い。

今回もグレーを購入後結局後から黒を購入することになった。

先のM4購入は、一応学習したのである。

 

因みに、購入はヤフオク

ローライナー他いろいろ付属品がついて、相場より若干安いかな?という感じだった。

付属品はとても綺麗で、フィルムカッターなども付いていたのは良かったが、肝心の本体が動作がどうも重い。結局メンテナンスに出す羽目になった。(これがすごく高い。)

やはり好きなカメラはちゃんとしたところで買うべき・・・。

分かっていたのだけどねぇ・・・。

付属品の状態は物凄くよかったので、まあ良しとしているけど。

 

127フィルムは?

このカメラを使用するうえで、問題となるのは127フィルムの入手。

120フイルムを切り出して使用することも可能だが、ハードルが高い。

有り難いことに 現在、かわうそ商店さんが発売してくれているフィルムの入手が可能である。

 

kawauso.biz

一部カメラ屋さんでも扱っているのを見返るが、基本通販で送ってもらうことになると思う。(なんと送料無料!!)

現在モノクロフィルム2種、リバーサル1種が発売されている。

一時期ネガカラーもあったが、現在販売終了となっている。

かわうそ商店さんは127フィルムカメラの生命線だと思っている。

是非とも何とか頑張って供給を続けていただきたいのもである。

頑張って使うので何卒!!

 

 

使用感。

このサイズでちゃんとオートマット機能が搭載されている為、赤窓やスタートマークまでフィルムを送ったり、カウンターをリセットするなどの操作は不要。

フィルムをセットしてそのまま巻き上げノブを回していけば自動的に1枚目がセットされる。

小さくても流石ローライフレックス

しかも、6x6のローライフレックスのようにローラーとローラーの間を通す必要もないので装填ミスも起こりにくい。

この機能は大きくて、切り出しフィルムを使うときに裏紙の印刷を気にしなくて良いということであり、今の時代非常に有りがたい機能ではないだろうか。

 

フィルムの送りやシャッターのチャージも巻き上げノブを回していけば同時にされる。

これも流石ローライフレックス。35㎜一眼レフをメインで使っていると当たり前のようだが、古いレンズシャッターのカメラは結構フィルム送りと、シャッターチャージが別の事が多い。

これが結構撮影ミスにつながるので、非常に便利。

 

このカメラに搭載されているレンズは、Schneider-Kreuznach Xenar 60㎜ F3.5。

開放F値3.5で安定のテッサータイプ。この時点でちゃんと写るな!って感じがする。

実写結果も、開放付近ではちょっと緩い気もするが、絞ればバッチリ。

 

2眼レフ全体に言えることだけど、ウエストレベルファインダーでの撮影は非常に「撮ってる感」が少ない。

家族も、撮られていても気にならないそうである。

 このカメラはこのカメラは非常に小さいのでなおさらその傾向が強く、街中風景を撮る場合も非常に撮影しやすい。

あまりに「とってる感」が無さすぎるので、目の前に人が立ってしまう(避けてくれない)ことも多いけど・・・。

 

難敵ピント不良。

さて、これからが本題。

とても扱いやすいカメラなのだけど、1点苦労させられたのはピントである。

 もちろん普通にピントを外すことも有るが、どうしてもおかしい外し方をするのである。

 

概要

 ・フィルムの4-6コマ目前後のピントがほぼ確実に外れる。

 ・遠景・近景関係無し、60㎜である程度絞ればそう大きくは外さないはずだが盛大にボケる。

 ・ボケる時はボケる範囲が全体でなく縦長に帯状にボケる感じ。

  画面左右は比較的マシ。

 ・撮り始めやフィルム後半はあまり発生しない。

 ・所有のグレー・ブラック共に発生。

  

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こんな感じ。

4コマ目の画像。天気が良く、遠距離で絞った条件だが上半分、特に中央が不自然にボケている。

近距離だとさらに顕著になるのだけど、画像が出てこない・・・。

 

フィルムの平面性?

症状は後半は安定するので、レンズ側のピント調整の問題でもなさそうである。

となると、フィルム側の平面性が極端に悪いのではないか?と思いついた。

ロールフィルムでよく言われるのは巻き上げ後しばらくほっておくと、だんだんたるみが出てピント不良になるというもの。

撮影直前に巻き上げるようにしても症状は変わらず。

カメラ不良も疑い、グレーの購入店でみて貰ったが異常は無し。

使い方も確認したが問題無いようである。

回りにはベスト判カメラを使っている人は居ない。

ネットで同様な事例は無いか検索したが、ほとんど情報が無い。

御一人同様に困れていた方が居た。

  

http://mejiro.asablo.jp/blog/2017/04/04/8443358

 

まさに、この症状。

この方もやはり、平面性を疑われているようであった。

その方はフィルム室内に補助ローラを取り付けて軽減されたようである。

出来れば、加工はしなくないものだけど・・・。

それにしても、それ以外の情報が無い。

みんな、普通に使えているのか・・・?

それとも、何か根本的に間違いを犯しているのだろうか。

 

 

観察してみる。

テスト用フィルムを装填して試しに装填。

そのまま、5枚ほどからシャッターを切り蓋を開けてみた。

すると、やはりフィルムたわんでいる。

 

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写真ではわかりにくいが、フィルムを押しても結構な反発が有る感じ。

 蓋を占めた状態だと結構な無理が掛かっていそうである。

 

ふと思いついて、テストフィルムを別のスプールに巻取りを行ってみた。

するとやはり弛む。

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この辺りが原因となっているような気がする・・・。

 

何故たわむ?

127フィルムのスプール軸は 軸が細い為、巻取り側は最初フィルムをかなり曲げることになる。

すると、フィルムとその外側にある遮光紙とでは、巻取り量が違ってくる筈である。(外側の遮光紙の方が多く巻き上げられる)

一方、巻き上げ側(未撮影側)はまだフィルムの径が大きい為、曲げが少なく、同じ量のフィルムを送り出してもフィルムと遮光紙の長さの差は小さい。

そのため、遮光紙ばかりが巻き取られ、フィルムが余ってしまって居るのではないだろうか?

6枚目あたりから安定するのは、その差が小さくなるため?

 

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上記手でのフィルム巻きを進めると送り側のフィルムが細くなり、手で押さえきれなくなったため巻きが緩み、たわみが吸収された。

カメラ内では圧版も有るので違いもあるだろうが、それに近いことが起こっているのではないかと思った。

 

対策してみる。

それなら、巻取り側と送り側の軸の差を小さくすれば、出にくくなるのでは?

ということで、ロールフィルムではよく聞く方法の、巻取り軸を太らせてみることした。

現像時に返却してもらった遮光紙をあらかじめスプールに巻いておく。

あまりやりすぎると、太りすぎてフィルムが感光しそうなので、フィルムを巻き取っても若干鍔の淵まで余裕が残るように調整。

軸が7㎜ちょっとになるようにした。

遮光紙約20cmを巻き付けてき、新しいフィルムの遮光紙とマスキングテープで接続。

 

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何度か使いまわしたマスキングテープなので撮影中にはがれてしまったが、実際はもう少ししっかり付けている。

後は、ある程度フィルムの遮光紙を巻取り側に巻き付け、蓋を閉めていつも通り巻き上げるだけである。

 

撮影結果。

以下、前回の127の日(7月12日)に上記対策をして撮影したもの。

休日出勤の日だったので仕事の合間に撮影したのだが、あまりになんてことない内容なのでお蔵入りになっていた。

 

使用フィルム:Rerapan400

 

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1コマ目

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2コマ目

天気の良い日だったから窓ガラスに映る空を映した覚えが有る。

1枚目は窓ガラス、2枚目は空にピントを合わせてみた。

 

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3コマ目

近所に咲いていた薔薇の花。このくらいまでは未対策でも問題無し。

 

 

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4コマ目

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5コマ目

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6コマ目

問題の4-6コマ目。大丈夫っぽい。

しかし何を撮っているのだろう・・・。

 

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7コマ目

このイラストが気に入っていたの・・・。

 

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8コマ目

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9コマ目

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10コマ目

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11コマ目

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12コマ目

 

帰り道の光景を撮っている。

ISO400のフィルムだが、開放3.5のレンズだとちょっと辛かった。

内容はまあ、こんな感じなので、お蔵入りになったわけである。

 

6コマ目の上の方が少し怪しい気もするけど、概ね問題なくとれているようように思う。

その後も明らかにおかしいコマは出ていない。

 

最後に。

以上、私がRolleiFlex4x4を安定して扱えるようになるまでの経緯である。

もし、同じように苦労している人が居たら参考になれば良いな、と思う。

ただ、あまりにもピントがおかしい!という人を見かけないのが不思議。

ご覧になった方で、こんな苦労しなくてもこうすれば安定するよ!

ということが有りましたら、是非教えていただきたい。

是非に・・・。