今日もカメラと。

好きなカメラの事を、好きに書いています。

Nikon F6 で撮るいつもの散歩。

最近夜中にやっていることは、フィルムのデジタル化です。

スキャンやデュープ、そしてごみ取り。

なんだかんだで結構時間がかかる為、撮影したフィルムが溜ってしまい、そのまま埋もれてしまっているのも結構あったりします。

 

先日どのフィルムをスキャンしようかと未処理のネガの山を漁っていると、ちょっと変わったネガを発掘しました。

 

コマ間に小さな文字。撮影データが記録されています。

少し前に撮影したNikon F6のデータでした。

SNSでもブログでもローライ・ライカネタばかりなのでちょっと違ったものも出してみよう。

そう思いスキャンを始めたのでした。

 

※ 2022/06/12 絞り込み測光について他、若干追記。

 

いつものお散歩写真

 

中身は今年の2月に散歩に出かけたときの写真でした。

レンズはAF-S Nikkor 58mm F1.4 1本。

場所もいつもの野川へ。

 

共通データ : Nikon F6 / AF-S Nikkor 58mm F1.4G / T-MAX100

 

枯れた花だったような。

 

花のつぼみ。薔薇?

時期的には早すぎるよなぁ。

絞りはF1.4。1/8000まで切れるので開放が使える。

 

看板。これ、いつからあるのだろう。

F4。恐ろしくよく写ります。

看板のネジやサビがしっかり描写されています。

思わず「おおー。」と声が。

 

F1.4。この雰囲気は開放が似合うのでは!?と思い撮影したのを覚えています。

滲みと周辺減光が素敵。

フィルムと相性良いな。

 

 

 

AF・AE・自動巻き上げ。

撮影データも記録してくれているので余計なことを気にせずサクサク撮影できます。

 

 

 

 

この辺りもしっかり絞っています。

バッチリ写る。

これだけ写ればデジカメでなくても・・・そう思える写り。

 

 

 

サクサク。フィルムが進む。気づくと残りコマ数も少なくなっていました。

すごく快適なカメラだと思います。

普段はマニュアルカメラで露出計で露出を計測しつつ撮影、スマホに撮影データも記録するというスタイルで撮影しています。

それが楽しいのですが、稀に少ししんどくなる事も。

そんな時、に力になってくれるカメラ。

 

 

おまけ。

 

レンズテストを兼ねて、残った駒で夜の台所を。

共に絞り開放。ピントもバッチリ。

本当に良い描写。

計量カップの質感、凄くないですか?

58㎜F1.4FはFマウント標準レンズの中で一番新しいモノだけど、開放だとクラシックレンズ的な写りをするレンズ。

収差でほわっとした描写と周辺減光が魅力。(この辺りは好き好みが分かれるところでしょうね。)

それでいて、絞ると素晴らしくしっかり写る。

今時全群繰り出し、というのも面白いですね。

お気に入りのレンズです。

 

Nikon F6

f:id:kei_arika:20220610032828j:image

ニコンが誇るF一桁シリーズの最終機。

既にデジタルカメラが主流となった2004年に登場し、その後もニコン最後のフィルムカメラとして残り続け2020年11月に終売。

F以来のニコンフィルム一眼レフカメラの集大成として存在し、あらゆる機能が盛り込まれた超ハイテク機。

現在、フィルムカメラといえば写ルンですに毛が生えたようなものか、ライカのMPのような超高級レンジファインダー機しか残っていません。

いずれも機械式。

F6のような超ハイテク機は絶滅してしまいました。

もう出てくることもないでしょう。

古いカメラと違った意味で感慨深いカメラだと感じます。

未だ修理可能でバリバリ実用できるフィルムカメラとしてもとても貴重な存在ではないでしょうか。

 

私が手に入れたのは生産終了後。

ハードオフでずっと売れ残っていたのを購入したのでした。

正直新品を購入しようかとも思いました。しかし新品では結構な値段。

F6はハイテク機。使用感はデジカメとは大差ないことは想像がつきました。

操作感を楽しむカメラでは無いのは想像がつきました。購入したところでどれだけ使うか・・・。

それが、新品を購入できなかった理由です。余裕が有れば欲しかったですが、当時すでにライカに手を出していた私にはその余裕がありませんでした。

そういう人が多かったのも終売になってしまった原因の一つだったのでしょう。

購入後ニコンへオーバーホールに出し、ついでにAi連動ピンを可倒式に改造してもらっています。

 

所感。

サイズ感はデジタル一眼レフ上級機とほぼ同じサイズ。

D850の背を若干低くして横に広げた感じ。厚みが無いのは良いですね。

作りは非常にしっかり。流石一桁機。がっちり感が違います。

物凄く安心感はある反面、普段MFフィルムカメラに慣れていると、ちょっとデカいな・・・そう思うことも。

F5とは違い、バッテリーグリップが分離されているのでそこまで凄みがある外観というわけでは無いので、他のカメラと併用を考えなければあまり問題にならないでしょう。

 

操作感もチューニングされているとの事で、流石の一言。

ダイヤル・ボタンの操作感はD850と比べてもとても上質な感じ。

ファインダーは恐ろしく見やすい。液晶を使っていない為かとても明るい。

MFでのピントも合わせやすいです。

半面、液晶が無い為11点あるフォーカスポイントのうち選択されたものは半押し時に赤く光るのみなので少し分かりにくい面も。

シャッター音はとても静か。キレも素晴らしい。自動巻き上げですが、本当に巻き上げてる?と感じるくらいです。撮影するごとに巻き戻しクランクが回るのが楽しいですね。

 

機能的にはすべてが揃っています。まさに集大成。

デジカメと撮影感覚は変わりません。

撮影データもしっかり記録してくれるので撮影に集中できます。

私はフィルム撮影時はデータを

極力記録するようにしているので、これが快適!

専用カードライターMV-1を使えば、CSV形式でCFカードに書き出しができます。

 

こんな具合に記録されます。

 

ついでに撮影した画像のスキャンデータにEXIFとして撮影情報を書き込むソフトも存在します。

 

www.ryouto.jp

 

 

独特な機能もとても楽しいですね。

 

F一桁伝統の巻き戻しクランクとか。

 

撮影データ書き出し機能とか。

 

こんな感じでなんとなく動画にしたくなる機能も。

 

発売当時の技術を投入されていることも有って、性能面でもフィルムカメラとしては最高峰。

あまりに現在のデジカメ感覚で撮影できるからでしょう、AFが細かい物を拾ってくれない時があるのが気になてしまうこともあります。だいぶ前のカメラ(デジカメだとD2X世代!)ですから当然なのですけどね。

精度は問題無し!バッチリだと思います。

今回の使用した58㎜ F1.4の開放でもバッチリピントを合わせてくれました。

 

レンズもMFレンズから最近のAF-S Gタイプまで装着可。

Ai連動ピンを可倒化改造すればNikkor Autoも大半*1は装着可能です。*2

絞りが電磁化されたAF-S Eタイプレンズは絞りの制御ができません。

一応装着、撮影は出来ますが絞り開放のみでの撮影になってしまいます。

ともあれ、新鋭レンズでフィルム撮影ができる!これがF6の最大の存在意義ではないでしょうか。

 

デジカメ全盛期にフルオートフィルムカメラで撮影する事。

 

F6はフルオートカメラ。

デジカメとの差はほとんどなく、趣味性は極めて低いように思います。

このカメラで撮影するということは、フィルムで撮影したい、というう意図が非常に強いのではないでしょうか。

なぜフィルムカメラで撮影するのか。

それは人それぞれいろいろ有るのだと思います。

私自身はどうなのかというと、フィルムカメラの物としての格好良さに惹かれているのだと思っています。金属の質感・操作する感触は決して現在のデジカメでは得られないものです。

そうなると、私の中でF6を使う意味が余りないということになります。

気軽な撮影をしたい場合はデジカメを使えばよいのですし。

それでもなお、F6を引っ張り出したくなるのは何故でしょう。

運用コストも非常に高いにかかわらず。

 

正直よくわかっていません。

フィルムのこういう描写が好きだから!と言い切れれば格好良いのですが、現在はまだそう言い切れる程フィルムの特性を理解しているわけではあません。*3

ただ、デジカメでは記録している、という感覚が薄いように感じます。

特に意味のない日常の光景をフィルムに焼き付ける。それが記録している、そんな感じがするのです。

たとえスキャン画像であっても最終的に上がっている画像がなんとなく、記憶の映像っぽい、そう感じることも有ります。(好き、嫌いはおいておいて。上で書いたことと矛盾するようですが。)

それに、デジタルだとなにか面白くないのですよね。(結局これなのかも)

 

・・・だんだん何が言いたいのか、書きたいのかわからなくなってきました。

これを書いているのは深夜。

なんだか、思たことをつらつら書いてしまいました。

完全にカメラバカの戯言ですね。

ただ、フィルムで撮ること自体は良く分からないですが好きみたいです。

今後も好きなカメラで好きな写真を意味もなくとっていくのだと思います。

趣味であるから許される特権かな。

 

何故フィルムで撮るか・・・まだまだ考えることになりそうです。

 

今回はなんだか長くなってしまいました。

お付き合い有難うございます。

*1:初期のNikkor Autoなど物理的につかないものも存在するようなので全てではありませんが・・・。

*2:その場合絞り込み測光、プレビューを押しながらシャッターを切る必要があります。そのうえ精度も分割測光でお気楽にとはいかないようです。その辺はまた別の機会にでも。

*3:

私は現在はフィルムをスキャンしてデジタル化することが前提の運用になってしまっています。

フィルムはきちんと写せばちゃんと写りますし、ここがフィルムの味!っていうところが私にはわかっていません。違いの分からない人間なのですよね・・・。

特に、35㎜フィルムでは。(中判ポジの美しさはまた別だと持っています。)

ただ、自分でプリントをすることが出来るようになれば、フィルムで撮影する意味も変わってくるように思います。

こと、モノクロに関しては銀塩プリントは最高だなと思います。