今日もカメラと。

好きなカメラの事を、好きに書いています。

RolleiFlex Original ~始まりの二眼レフ~ -後編-

さて、後編、試写編です。

 

 

 

使用フィルムはフジのACROS(旧)。

 

第一試写。

クロアゲハの死骸。

しょっぱなから何を撮っているのだろう。

寄れないので何かわかりずらい。プロクサー!プロクサーは何処!!

絞り開放ですが、ピントは有っているかな。

コンクリートの描写も良いのではないかと!

 

いつもの看板。F13位。

最高速度の1/300はなるべく使いたくないので1/100にすると晴天下では必然的に思いっきり絞ることになる。

流石テッサー、写りはバッチリ。なにも文句はない感じ。

 

 

F4.5。良いね、この感じ。

 

竹。モノクロで撮ると凄くいいのよね。

竹の微妙なグラデーションがモノクロにマッチするのでしょうか。

これもバッチリ。良いなぁ。

 

 

野川。サギが居る。

F5.6位かな。

 

 

F4.8位?白い花はモノクロ映えする。

 

 

絞り開放。捨てられたペットボトルを写した模様。

SS1/25ですが流石にブレた。でも、水面の描写やペットボトルの透明感の描写は良いな。

 

 

調布飛行場を見下ろせる丘。

好きな場所です。F6.7くらい。

 

ぼーっとしていてフィルムを巻き上げたかわからなくなり再度巻き上げて1コマ無駄にした以外、普通に問題なく写ってしまった。

フィルムのまき直しに伴う感光らしきものも無し。

絞ってもきつすぎず、さりとて解像度が低いわけでない感じ。

良い。

 

続いて第二試写。

 

 

 

 

 

最初の三コマに感光が発生。

巻き直したフィルムをセットする時、うっかり手が滑り落としてしまった時に巻きが緩んでしまったのですが、その時の影響が出た模様。

無理やり12枚撮りにしているので取り扱い注意ですね。(巻きがスプールのフランジを超えているので)

 

4コマ目から問題無し。

絞りは僅かに絞ったF4。噂通り3.5テッサーより柔らかい描写のような気もする。

ただ、フィルムが違っているので単純比較はできませんね。

フィルム・現像・撮影条件を合わせてようやく厳密な比較といえるでしょう。

もしくは数をこなして大体の傾向を掴むか。

デジタルならいざ知らずフィルムで描写比較をするのは凄く難しいです。

 

 

 

撮影時間が夕方だったため、絞り開放で。

シャッター速度が厳しいですが、ギリギリ止まっているかな。

流石に周辺は緩い。でも拡大しないと気にならない。

ちゃんと写るよなぁ。

 

別の日に上野。

晴れたので思いっきり絞っている。

 

 

精密な写り。

スタンダードの時も思いましたが、90年前のカメラとは思えない写り。

テッサー凄い。当時の一級品を甘く見てはいけないなと思います。

フィルムの問題さえクリアできれば普通に使えますね。

こういうカメラを使いこなしてちゃんと写っていると嬉しくなります。

 

 

やはりきつくなりすぎない感じは3.8テッサーの写り噂どおり・・・という気もします。

いつも使っているフィルムでちゃんと比較したいものですが・・・。

3.8テッサーを使いたいのなら120フィルムがそのまま使えるスタンダード初期型を選んだほうが良さそうです。

フィルムは現行品で使えるものを探したいものです。

ACROSⅡはどうなのだろう。今度試してみよう。

 

スプールについて補足。

スプールのサイズを計測してみました。

何かのお役に立てると幸いです。

私が慣れないノギスを使って計測したので大体の大きさとお考え下さい。

 

 

120用スプール

 

幅:66.5mm / フランジの直径:25㎜ / フランジの厚さ:1.4㎜ / 軸の太さ:11.5mm / 巻取用溝の長さ:10.3mm

 

※ 写真はコダックのもの。フランジ外周に溝の部分からカットすると大体117に近いサイズのスプールが出来ました。下にある”117スプール(自家製120改)”はこの方法で作ったものです。

 

117用スプール

 

幅:66.5mm / フランジの直径:22㎜ / フランジの厚さ:1.4㎜ / 軸の太さ:11.8mm / 巻取用溝の長さ:11mm

 

オリジナルスプール。これ一本しか所有しておらず、怖くて使えない品。

フランジの直径以外は概ね120と一緒。これを基準に120スプールを加工します。

 

 

117スプール(自家製120改)

 

幅:66.5mm / フランジの直径:21.2㎜ / フランジの厚さ:1.4㎜ / 軸の太さ:11.5mm / 巻取用溝の長さ:10.3mm

 

120スプール加工品。コダックフィルムのフランジを切って直径を小さくして作成。

オリジナルより1.8mm小さくなってしまいましたが、まあギリギリ問題ないようです。

ただ、120フィルムを12枚撮りのまま詰め込む場合は巻がフランジを超えるので、次回作成時はもう少し追い込みたいものです。

円周の外側を綺麗に削る工具とかないものかしら・・・。

 

 

620スプール

 

幅:63.8mm / フランジの直径:23㎜  / フランジの厚さ:0.5㎜ / 軸の太さ:7.4mm / 巻取用溝の長さ:6.4mm

 

フランジが薄く、幅が狭い。

軸も細い為、120フィルムをそのまま巻き直しても問題ない。これが使えれば楽だったのですが・・・。

 

比較するとこんな感じ。

 

左から120、117、117(120改)、620。

620は軸が細く、フランジも薄いのが分かる。

 

 

最後に。

カメラの完成度は高いので全く問題なく使えてしまいました。

試写自体よりはフィルムの準備の方がちょっと面倒です。

とはいえフィルム自体は120と一緒ですし、そもそもロールフィルムを使えている時点で楽しみやすいカメラ。これよりさらに古いカメラとなるとロールフィルムが使えなくなって一気に難易度が上がるように思います。

ギリギリ気軽に楽しめる範囲のカメラといえるのではないでしょうか。

 

実はこのカメラを入手したのは2022年の春ごろ。

それから修理、試写、現像、データ化に時間をくい、更に物撮りがなかなできず気づけば1年以上が経過してしまいました。

変に凝り性なのも遅くなった原因。いろいろ詰め込んで収集が付かなくなってきたり・・・。

自室があまりに汚い為、物撮りがはかどらず、なかでもスプールの部分がなかなか完成しなかったため、概ね完成していた部分を先行して公開しました。

何とか完成してよかったです。

フィルムの問題さえクリアできれば普通に使えて楽しいカメラ。

今後の課題は旧ACROS以外の使用可能なフィルムを探すことでしょうか。

 

しかし、古いローライは本当に魅力的です。

可愛いデザイン。しっかりとした造り。写りもばっしり。

物欲も限りなく・・・。

3.8テッサー付きオリジナルを入手してでひと段落かと思いましたが、まだまだそんなものではすみませんでした。

水面下で大分バタバタしておりますが、それはまた別の話。

いつかまとめられると良いのですが(笑)

RolleiFlex Original ~始まりの二眼レフ~ -前編-

ローライフレックス

どのモデルも、使っていてとても楽しいカメラです。

 

最近のお気に入りはスタンダードです。

構造がシンプルなためか軽く小柄、デザインも素晴らしい。

シャッターチャージとフィルム巻き上げが別々に操作する必要があるので、油断すると失敗する可能性も高かったりもしますが、その分操作は楽しいです。

撮影テンポも必然的に穏やかになるので、休日のんびり撮るのに最適だなと思います。

ノンコートのF3.5テッサーも本当に良く写ります。

 

kei-arika.hatenablog.com

 

kei-arika.hatenablog.com

 

ローライフレックスの怖いところはレンズバリエーションが気になってくるところ。

モデルによって違うのは当然として、同じモデルでもバリエーションが存在するのです。

テッサー、トリオター、ビオメター、プラナー、クセナー、クセノター。

さらに、開放F値違いも存在するので大変です。

スタンダードのテッサーにもバリエーションがあり、所有するF3.5以外にもF3.8やF4.5のテッサーが付いているモデルが存在します。

3.8の描写は柔らかくて、とても良いらしい。

4.5も3.5以上にしっかり写るとか・・・。

果てして私ごときに違いが判るものなのかは分かりません。

それでも、欲しくなってしまうのです。

 

しかし、ただでさえ綺麗なものが少ないスタンダードの中でも3.8と4.5はあまり見かけません。

状態が良いものが出てきたら買うしかないな!

そう思い、ネット在庫やオークションをチェックする日々です。

 

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Leica M11と南の島。-Day4-

4日目

今日が最終日。

夜の飛行機で東京に帰る予定です。

昨日予定通りに船に乗れていれば竹富島にいる予定でしたが、今は石垣島

他の島もめぐる事も出来ますが、それには朝即動かなければ予定が厳しそうです。

今日はあまり無理をせずのんびりすることにしていたので、予定通りアクセスしやすい竹富島に向かうことにしました。

 

※ 4日間連続投稿を目指しましたが、当初準備したデータが大きすぎ使えなかったばかりか、月間のデータアップロード制限ギリギリになってしまい、写真のセレクトとデータ量削減に時間を取られかなり時間がかかてしまいました。

今回もそれなりにデータ量は多いかと思いますのでWifi環境を推奨にしておきます。

 

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Leica M11と南の島。-Day3-

さて、三日目です。

残念ながら波照間島は今日までの滞在。

全行程ずっと波照間島にいたかったのですが、万が一天候が荒れて帰れなくなるとまずいので、ド安定の貨客船が出るこの日で島を離れる計画。

昼の便で石垣にもどってそのまま竹富島にわたり、夕日を眺めながらゆっくりする予定。

 

・・・の筈だったのですが。

 

※ 写真がやたら多くなってしまったのクソ長いです。

 同じような写真が多いので、お暇な時におおらかな気持ちで見ていただけると・・・。

 データ量もそれなりだと思われます。Wifi環境を推奨にしておきます。

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Leica M11と南の島。-Day2-

2日目。

朝食時間が7時からなので、いつも以上にちゃんと起きることに。

きちんと寝たのが遅かったのでちょっと辛い。

 

前日は曇りでしたが、どの外を見ると雲のない空が!

 

今日は良い海が期待できそうです。

※ 前回より画像データを小さくしました。読み込みは少しはマシになっているはずですが、念のためWifi環境を推奨にしておきます。

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Leica M11と南の島。-Day1-

南の島に行きたい!そう思ったのです。

 

何故この時期かというと2月はオフシーズンだからなのです。

航空券も安く上がるし、現地も人が少なくて私的にはベストシーズン。

気温もTシャツ一丁で過ごせる位暖かいのです。

ここ数年のコロナ渦で我慢していましたが、そろそろ・・・。

ということで、出かけてみることにしました。

どうせ行くなら憧れていた波照間島へ!

 

※ 画像サイズを大きくしたため読み込みが大分重くなってしまいました。

Wifi環境推奨です。

 

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Leica M11と試し撮りな日々。

M11が来てから20日余り。

休みごとにちょこちょこテスト撮影しています。

基本はピント以外はオートで使えるカメラですが、

今までデジタルはニコンしか使っていなかった為か結構性格が違って面白いです。

今回はいろいろ撮ったのを載せてみます。

 

 

テスト撮影

設定はスタンダードもしくはモノクロ(NT)のシャープ-2。

基本絞り優先オートです。カメラのJPEGデータを縮小のみ。

設定を弄りつつの撮影なのでノイズリダクションが標準のものと弱め(-1)のものが混ざっています。

小金井市

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

色が濃厚です。

何か古びた物を撮りたくなります。

 

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

 

Summilux 35mm F1.4

 

彩度とコントラストが高めなようですが、不思議と嫌な感じではないです。

ニコンだと大人し目なニュートラルが好きなのですが。

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

AEはハイライトに引っ張られてアンダー目になる印象。

ニコンの補正量の感覚と違うのでなかなか安定しません。

ハイライト重視なのでしょうか。

これはこれで良い気もしてくるから不思議。

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

夜景。

M11は高画素なうえ、手振れ補正が無いのでシャッター速度に余裕を持つ必要があります。

私は撮影画像を等倍で見てしまうので、ちょっとブレていると気になってしまうので。

そのため、思った以上に感度が上がっていて、ノイズが気になってしまう事がちょこちょこ。

このあたりは高画素機ですし、仕方が無いでしょう。

最近のカメラだと手振れ補正に頼って無茶な低速シャッター速度でノイズを抑えるという力技が使えてしまうので、この感じは忘れていました。

 

 

神代植物公園

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

Noctilux 50mm F1 E58

 

Noctilux 50mm F1 E58

 

Noctilux 50mm F1 E58

 

絵作りに関してはうまく表現できないのですが、ポジフィルムみたい感じました。

シャドーが落ちる感じとか。

それでいて、完全にはつぶれていないのはデジタルならではでしょうか。

イカJpegが良いという方がいるのはわかる気もします。

 

 

多摩川

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

この感じ好き。

これを撮れた時によし!っと思いました。

Summilux35mmと相性が良いのでしょうか。

開放でフレアっぽいですが、ちゃんと解像しています。

その代わり周辺は絞っても緩いです。

フィルムでは周辺が気になる印象は無かったので意外でした。

絞りたりなかったかな?

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

Super Anguron 21㎜ F3.4

 

スーパーアンギュロンをとりあえず装着してみて試写。

周辺減光が凄い。ドーン!って感じ。

流石に使い所を選びますね、これ。

でもAEでちゃんと露出が来るのはさすがM11。

周辺の色転びは思いのほか少ない?

 

新宿

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

閉店した小田急百貨店

の工事もう工事が開始されていた。

この建物好きだったのですけどね。

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

あふれるヨドバシ感。

ヨドバシの新しい店舗ってここまで強烈ではないですよね。

赤の発色が強めの為かいかにもヨドバシ!という色が出ました。

これをRAWで出すにはひと工夫要りそうです。

 

 

 

神田

 

Summilux 35mm F1.4

 

Summilux 35mm F1.4

 

モノクロも試してみた。

ズミルクス35㎜開放。

この感じ・・・トーンが綺麗なのかな。

コントラストが高くてもハイライトの滲みがきれいに残っています。

空のグラデーションにはトーンジャンプが出てしまうのが惜しい。

カラーの方もやはり独特。

カメラのJPEGの強みです。

LightRoomの現像からこの感じを出すことは私には出来ません。

 

 

雑感。

以下、これまで弄って感じたことをずらずら書いています。

長いです(笑)

お暇な方は宜しければ。

 

ファインダー



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レンジファインダーでのピント合わせは楽しいです。

M型なので当たり前なのですが、やはりこれに尽きるでしょう!

このカメラの価値は大半にここにあるような気もします。

 

覗いた感じもとってもクリアで綺麗。

コーティング正面から見るとコーティングされているのが分かります。

この辺りは流石新型、改良されているのだなと感じます。

精度も思いの外良いようでNoctiluxでも概ねピントが来るようです。

M4だと打率がかなり低く、難儀しているのでこれは驚きました。

スッキリピントが合うのは嬉しいですね。

 

なお、手持ちのマグニファイヤーをつけようとしたら、ネジ径が違うためアダプター*1が必要でした。

M10から取り付け径が変わっている模様。

マグニファイヤーも大きくなるのでしょうから専用品の方が見やすいのだろうか。

 

ボディ


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M10より前のちょっと太った感じもなく良い感じ。

コンパクトで程々の重量感。張りぼて感が無いのは流石です。

これは完全に私の好みの問題ですが、クラシックスタイルのデジカメを手に持って、あまりに軽いとなぜかガッカリしてしまうのです。

多分外見から、中身の詰まっている感のあるズッシリした質感を期待してしまうからなのでしょう。

無論、単に重ければ良いわけでは無く(デカくて重いのは当たり前)、小さくて重いのが良いのです。比重大事!

M11は黒はアルミ外装で軽くなった、と聞いて安っぽくなったのでは?と心配でした。

実際に触ってみると程よい重量感と、がっしり剛性感のある外装で、全く問題を感じません。

シルバーは真鍮外装ですから、もっと良いのでしょうね。

でも、黒が好きなのよね。

 

これまでMマウント母艦として使ってきたニコンZ6との重量を比べてみたのですが、

M11(黒)はバッテリー込み530g、Z6は675g。

Z6の方が重いのです。逆の印象だったので驚きました。

ボディの形によって感じ方ってだいぶ変わるみたいです。

 

 

操作系

基本的にはM4のそれと同様なのが心地いです。

勿論、フィルム機では無いので巻き上げレバー・巻き戻しクランクは存在しませんが・・・。


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昔ながらのシャッターダイヤルが付き。

なんと速度目盛の中間にクリックが有って1/2ステップでの設定が可能。

シャッターダイヤルを回す操作感触も良いです。

A(オート)位置のクリック感が重くなっていて、連続して回してもオート位置で止まるよになっています。

ロックを付けずにうまく作ってあるなと感心。

マニュアルモードへの切り替えもダイヤルを回してシャッター速度をセットするだけ。

ISO感度ダイヤルもあるため、基本操作は軍艦部のダイヤルで設定可能。


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正直デジタルカメラにはこの操作系は求めていなかったのですが、M型にはこの操作系が合いますね。

 

ボタン類は最低限。背面ダイヤル(押し込む事も可能で機能割り当て可)、セレクターと液晶画面脇に3つ(再生・ファンクション・メニュー)、レリーズボタン横にファンクション1つのみ。


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あとはタッチパネル。シンプルね・・・。

当初2つしかないファンクションボタンとへの機能割り当てに悩みましたが、しばらく使っていてもそんなに困らないことに気づきました。

M型の撮影スタイルだとそんなに設定変更とかはしようとは思わないようです。

M4での撮影に慣れていた為かもしれませんね。

 

シャッター周り

シャッター感触は問題なく、シャッター音も耳障りではなく良好。

そして、電子シャッターで最高速度1/16000まで切れるのは非常にありがたい。

1/4000以上が自動で電子シャッターに切り替わってくれるのですが、これが無音。

最初シャッターが切れなくなったかと少し慌てました。

イメージセンサーで測光するようなった関係で露光前に一旦シャッターを閉じるという動作が入るため、タイムラグが大きくなっているとの事でしたが、気になる程ではないと思います。

 

画質

フィルムモード

ニコンでいうところのピクチャーコントロール

ここで、画質の関する大半の設定ができます。

RAWの専用現像ソフトが存在しない為、JPEGに適用される設定のようです。

スタンダート・ビビットニュートラル・モノクロ・ハイコントラストモノクロの5種類。

それぞれの微調整は非常にシンプルでコントラスト・シャープネス・彩度をそれぞれ±2の範囲で調整可。(1刻み)

ニコンに慣れていると大雑把な感じがします。

初期状態だとシャープネスが高すぎるように思えたため、シャープネスのみ最低に。

別の項目でノイズリダクションも弱めにしています。

それでもかなりシャープが効いています。

 

とりあえずはスタンダードから試しています。

フィルムモード、の名前の通り何だかポジフィルムで撮影したような雰囲気が有ります。

発色やトーンが独特なのでしょうか。

何だか”いい感じ”に撮れるように思います。

これが、デジタルライカの魅力の一つなのかもしれません。

 

シャープネスは最弱でもそれなりに効いているのか、古いレンズでも開放から思いの外シャキッとした画像が得られます。6000万画素の効果もあるのかな。*2

少し気になるのはJPEGでは細かいところのディティールがかなりノッペリしている事。

建築物等は気になりませんが、植物などは顕著。

 

どんな感じかというと。

 

M11JPEG

 

LightRoomにて”PROFILE M11”を適用(シャープ・ノイズ低減を0)して現像、JPEG書き出し。

 

これだと色味くらいしか分かりませんね。

等倍で拡大して並べて比較してみると。

左がM11、右がLightRoom

全体的にM11はコントラストは高いですが、べたっとしています。

 

M11JPEG

 

LightRoom

 

芝目や土の感じが結構違うのですけどブログに載せると案外分かりにくいな・・・。

 

ノイズリダクションを弱目に設定すると少しマシになりますが、やはり甘いです。

JPEGの圧縮率の問題も有るのでしょうか。

実際ファイルサイズも15MB前後とかなり小さめです。(のっぺりした画像ほどファイルサイズは小さくなる。)

因みに画素数の少ないD850では25MB前後です。

圧縮率の設定を探しましたがどうやら無い模様。

細かいことを言うならRAWで、という事でしょうか。

しかし、JPEGの”ライカの画像”っぽさは魅力の一つだと思うのでかなり残念な所。

 

 

ホワイトバランス

これまたシンプル・・・というか一昔前の感じ。

オートホワイトバランスは最近の機種にある、電球色を残して補正、みたいな設定は存在しません。

完全に補正するタイプ。白熱灯の部屋でも完全補正して真っ白に。

私は昼光固定で使っています。

そういえば、デジカメに手を出したばかりの頃も基本昼光固定で使っていたな・・・。

なんてことを思い出しました。

気になる場合はRAWで微調整ですね。

 

フィルムモードとホワイトバランスを見ているとMデジタルはフィルムカメラのような使い勝手を目指している気もしなくもないです。

フィルムにはデーライトがタングステンフィルムを選ぶだけだったでしょ!のような。

本当に意図的なのか、単に造りが一昔前なだけなのか。*3

 

レンズ

 

従来機だとファインダー内部の測光センサーが存在していたためつかなかったレンズが付くように。

これは従来機種に対してのM11の大きなアドバンテージだと思っています。

レンズ装着の制約なんてないに越したことはありませんね。

手持ちのDRズミクロンも問題なく使えるようで嬉しいです。

DRズミクロンは貴重な寄れるレンズ。

テーブルフォトを撮りたい時は重宝します。*4

 

スーパーアンギュロンも普通に使えますね。

装着すると強烈な周辺減光が出ますが、色被りは筈かだと思います。

ちゃんとAEも効くようにもなりました。

Nikon Z6でも使えないこともなかったのですが、メカシャッターをOFFにして・・・というちょっと無理やりな方法。

精神衛生上良い方法では有りませんでした。

 

今回はズミルクス35㎜がメインになりました。

中心部は開放から思いのほかシャープに撮れましが、周辺は絞っても結構甘い印象。

フィルムのときの印象とは少し違います。

この辺りは古いから仕方がないのでしょう。

他に6枚玉ズミクロンも所有しているのでそちらのも試してみようと思っています。

でも、ちょっと最近の超性能レンズも気になってきてしまいました(笑)

 

ちょっと気になる点。

これまで、ずっとニコンを使ってきている私。

初のデジライカなので結構戸惑う事があります。

大半は慣れで対処できそうですがさて。

 

スリープからの復帰が少し長い。

電源ONのまましばらく操作しないとスリープが掛かるのですが、再度撮影しようとレリーズボタンを半押しても撮影出来るまでが少し間が有ります。

これは、スリープの問題だったようで、しばらく触らないとスリープモードに入ってしまう為でした。

当初スリープ時間は2分で固定でしたが、アップデートで伸ばせるようになってたので長めに設定することで気にならなくなりました。

電池の持ちを見ながら良い設定値を探りたいです。

 

メーカー純正画像管理ソフトが存在しない。

地味に戸惑ったのはこれ。

デジカメには大抵メモリーカードからPCへ転送する時に専用ソフトが有るのですが、ライカにはどうやらない様子。

撮影日付事に仕分けしてほしいのですが、エクスプローラーで手動コピーだとかなり手間。

取りあえずLitghtroomで出来るようなので試しています。

ライトルームの管理方式ちょっと苦手なのですけどね。

 

ちょこちょこフリーズ。

スリープからの復帰や電源入り切りする際、でちょこちょこフリーズします。

1日撮影していると日に何度か発生します。

ニコンを使っている時には殆どくらったことが無いので当初ビックリしました。

どうもM11ではよくあるようで、お店の方もデモ中に発生する事が有るとの事。

ファームウェアを確認すると購入当初のファームウエアは1.5.0.1。

探すと最新の1.6が出ていました。

カメラの誤動作によるフリーズを修正”との記載も有るので早速バージョンアップしましたが、完全には直らないようです。

カメラを一旦初期化すると良いとの口コミも見かけたので試しましたが効果なし。

とりあえず一旦電池を抜けは復旧する(ベースプレート廃止の恩恵がこんなことで・・・)ので、暫く凌いでから、お店に相談しようかと思います。

 

こんな所でしょうか。

 

なんだか、悪口も多くなってしまいましたが、あくまで素人の感想なのでご容赦を・・・。

もっと使い込むとまた違ってくるのでしょう。

 

使っていてニコン機の優秀さ感じてしまう面もあります。

しかし、レンジファインダーでM4と同じような感覚でテンポよく撮影できる。

これだけで、本当に楽しいカメラです。

考えて使う道具という感じ。

なんとか、格好良く高いこなせるようになりたいです。

 

 

 

*1:ネジアダプター

 

www.mapcamera.com

高い・・・。M11買った人間が言うセリフじゃない?

けどそれとこれとは別なのよ。買ったけど!!

 

とか思っていたら宮崎さんが作っていました。

www.mkdirect51.com

値段も1/3。モノも宮崎さんなら心配ないでしょう。

この記事投稿直前に人とやり取りをしていて気づきました。

買う時にもどこか作っていないか探したのですけどね。

なんで今更気づくかなぁ・・・。

一応純正には取り付け工具が付属しているので便利は便利です。

みんな大好きライカのロゴ入り!むしろこっちが本体かもね!!

*2:これ、微妙なピンボケ・手ブレがカメラの液晶画面だと大丈夫そうに見えてしまうので困りもの。

お店で試写した時にノクチでやたらピントが来るように思えたのもこの辺りが有ったのかもしれません。

*3:トリプルレゾリューションテクノロジーと称して、RAWの記録サイズを選べるようになったことを売りにしている辺り、単に一周遅れなだけなようにも思えてならないのですが・・・。

所謂S-RAW、M-RAWとどこが違うの?

*4:DRズミクロンは公式では使えない事になっているとの情報が有ります。

使用していて特に問題はありませんが、注意は必要と思われます。